【税金 計算方法】「所得金額調整控除」ってなんだ? 解説していきます ~サラリーマンと税金⑥

税金を知ろう

サラリーマンの年中行事「年末調整」、これはサラリーマン版の確定申告に相当する

ものですから、忙しい中だとは思いますけれども自分や家族の収入を振り返る良い

タイミングとして前向きにチェックを進めてみてください!

そして2020年の年末調整では税制改正で導入された「所得金額調整控除」なる

制度がありますので、概要をわかりやすく説明していきます!

なぜ所得金額調整控除が導入されたのか?

【 理由 】

非常にシンプルです。

  ★給与所得控除額が引き下げられたから  と 

  ★年収850万円以上の方の増税回避  です。

【 給与所得控除額とは? 】

 ★給与・賞与の年間総支給額(いわゆる額面)から控除できる、サラリーマン版

 「必要経費」 のようなものです。

これを差し引くことで年間収入を下げてくれますので所得税を下げる効果があります。

サラリーマンは自営業ではないので実際は必要経費は無いですが、所得税法で一定の算式で

決まってます。

【 控除額と税額の関係 】

今回は法改正でこの給与所得控除額が下がったということなので、

  ★給与所得控除が下がる = 収入が大きい状態で税額計算へ移っていく

となるため所得税額がアップするというわけです。

その影響を緩和するために導入された制度になります。

具体的に給与所得控除額の変化は、

  ①控除上限が220万円 ⇒ 195万円に引き下げ

  ②全体的に10万円引き下げ

となってます。

仮に去年と収入が変わらないとして②の場合に当てはめてみると、10万円分の控除が

無くなるわけですから、去年の収入と比べて10万円高い状態で税額計算へ進みます。

そうなると10万円×税率の分だけ所得税が増えるということになるのです。

【 同時に「基礎控除」が48万円へ10万円アップ 】

しかしこの法改正と同時に「基礎控除」と呼ばれる人的控除も改正がありまして、

   38万円 → 48万円 

へと引き上げられたため最終的には先程のものと帳消しになるのです。

ただし年収850万円以上の方々は「給与所得控除が195万円止まり」なので

去年の給与所得控除との差額

  ・220万ー195万ー(基礎控除アップ分)10万=15万円

が埋まらないため所得金額調整控除によって増税回避を行うというのが今回のベースに

なってます。

適用条件と所得税への影響は?

【 適用条件 】

 次の3つのいずれかに該当していれば適用されます。

 ・納税者本人が特別障害者

 23歳未満の扶養親族を有する者

 特別障害者である同一生計配偶者もしくは扶養親族を有する者

 この条件からしますと、例えば

  ・扶養する家族が1名でもいれば適用あり 

  ・独身のや扶養家族がない場合は適用なし

となってきます。

 またこの制度は、通常の扶養控除と違って両親の片方だけに寄せなくても、

例えば夫婦ともに収入850万円超で23歳未満の扶養のお子さんがいる場合は、

夫婦双方で適用を受けることができます。 

【 所得税への影響 】

①給与収入(総支給)~850万円以下の方

 ⇒去年と収入や他の所得控除(扶養、配偶者、生命保険料等)が一切変わらなければ

  所得税への影響はありません。

  (給与所得控除の減額10万円と、基礎控除の増額10万円で相殺)

②850万円超~2400万円以下の方

 ⇒(その年の収入金額(1000万円上限)ー850万円)×10%(MAX15万円)

  所得金額調整控除として控除額が増やせます。

  ※仮に1000万円の収入とすると上記算式で15万円、これと基礎控除10万円

   アップの合計25万円をもって給与所得控除の減少分を埋めることができるため

   増税を回避できます。

   

★結果として今回の税制改正で増税となる可能性があるのは、

  (1)年収850万円以上で扶養家族がいない方

  (2)年収2400万円超の方 (基礎控除が10万アップでなく減額されるため)

となります。

税負担力(可処分所得が多い?)の高い方から取ろうという意図かも知れません。

 また個人的な意見となりますが、今回の改正が租税特別措置法によるものなので

どこかでまた改正(改悪?)されないことを祈るのみです。

どうやって書けばいいの?

会社から配布された各年末調整の申告書のうち、下記の「給与所得者の基礎控除申告書

兼~(長いので省略させてください)」の一番下の欄が、所得金額調整控除の記入欄と

なります。

 ・要件欄 ⇒該当するいずれか一つのチェックマーク

 ・扶養親族等欄 ⇒扶養する親族1名の氏名、生年月日、続柄、年収を記入

  ※マイナンバー記入欄もありますが、会社によっては記入をしないよう指示が

   出ている場合がありますので確認してみてください。

 (参考)国税庁HPより:令和2年分 給与所得者の基礎控除申告書 兼 給与所得者の配偶者控除等申告書 兼 所得金額調整控除申告書

(PDF1ページ目の一番下の枠が所得金額調整控除の申告部分です)

https://www.nta.go.jp/taxes/tetsuzuki/shinsei/annai/gensen/pdf/1648_73_r02.pdf

【税金 控除】知っておこう「控除」のこと・節税への第一歩 ~サラリーマンと税金⑦

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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